平織(ひらおり)とは、経糸1本と緯糸1本を交互に交差させて作られた、三原組織の中で最も単純な織り方です。
英語では「Plain weave(プレーン・ウィーヴ)」といいます。
糸の交差する点(組織点)が多いので、やや硬くハリがあり耐久性の高い生地に仕上がることが特徴です。
<特徴>
・最も基本的な織り方:経糸と緯糸を交互に交差させることで、左右対称の柄になります。
・丈夫で摩擦に強い:糸の交差が多いため、生地がしっかりしていて、糸がスリップしにくいです。
・織り方も簡単:比較的簡単に織れるため、幅広い用途に利用されています。
・マットな表面:表面が均一で、マットな質感になります。
・透けにくい:織り目が密で、透けにくいのが特徴です。
<使用例>
・ブロード、ボイル、ローン、デシン、縮緬(ちりめん)、ジョーゼット、ポプリン、ギンガム、トロピカル、モスリン、綿、麻、レーヨンなど。
・着物、シャツ、ブラウス、カーテンなど。
・工業用金網。
<他の織り方との違い>
・綾織(斜文織):経糸と緯糸を複数本まとめて交差させるため、表面に斜め方向の模様ができます。
・朱子織(繻子織):経糸と緯糸を複数本まとめて交差させ、綾織よりも更に斜め方向の模様が強調されます。



